この春、一番小さなエコチルキッズのみなさんも、小学1年生になられました。ご家族の生活にも、少し変化が出る時期かもしれません。
私がキッズのみなさんと同じくらいの頃、両親が共働きだったので、放課後はいつも遊びに出かけ、時間をつぶしていました。ある日、友人のエミちゃんの家に行くと、エミちゃんのママがコロッケを作っていました。
「え!コロッケって、家で作れるん?」びっくりした私は尊敬の念を込めて「おばちゃん…すごいな。」と、続けました。
エミちゃんのママは少し照れたように「家では冷凍なん?そうか、ご両親は働いているし、忙しいんやな。」そう言って、手際よくジャガイモをつぶし続けました。
その夜、私は台所に立つ母の背に話しかけました。
「なぁ、コロッケって家で作れるねんて。エミちゃんの家では手作りしはるねん。唐揚げの添えものじゃなく、メインやねん。」
母は何も言いませんでしたが、翌日の夕食には、いつも食べ慣れている綺麗な小判型とは違う、おにぎりみたいなコロッケがずらりと並んでいました。
コロッケの手作りは1度きり。
その時の母の年齢を超えた今になると、クスリと笑えてきました。あれは母なりの意地だったのかもしれません。
大人になった私は、コロッケは手作り派です。
けれど、冷凍コロッケを揚げることもあり、そちらも好物。
私にはどちらも母の味です。
(エコチル京都UC・スタッフ M.K.)
2021年4月9日更新