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メルマガ ほっとひと息 「卒園写真」

 ふと、長男の卒園式のことを思い出しました。

 特別なお洒落をするわけでもないのに「長男と次男を連れ、それなりの恰好で時間通りに始まる式」へ参加することは、当時の私にはとてもハードルが高く感じられました。それまでも、音楽会や人形劇鑑賞といった特別感のある行事を何度途中退席したことか!会場の入口で、余裕の表情で記念撮影をしている親子連れを羨ましく眺めたものです。動き回る子どもたちにすっかり疲れ果て、「参加しよう」という気もおきなくなっていました。

 せめて卒園式くらいは退席せずに参加したい…そんな念力が次男に通じたのか、何とか無事に式を終えると、園庭ではお友達とのフリーの写真撮影が始まっていました。シャイな長男はおとなしくカメラに収まらず、次男は疲れ果てて家に帰りたいという始末。何とも後味の悪い最後でしたが「出席できただけでOK!」と気分を切り替え、さっさと家に帰りました。

 後日、登園の機会があったときのこと。一人のお母さんが卒園式の写真をくれました。隙を見て長男をカメラに収めてくれていたのです。「下の子がいる時は、私も写真なんて撮れなかったし。」と、その方の一言。

 自分の思いだけでは進んでいかないことが多い子育てに対し、自分だけなのかも?と、少し諦めていた私。もどかしさを誰かと共有できたということがとても嬉しく、思い出の卒園写真になりました。

(エコチル京都UC/スタッフ M・K)