寒くなりましたね。
今年もノロウイルスなどによる「おなかの風邪」(感染性胃腸炎)の流行が本格化してきました。激しい下痢や嘔吐などの症状を引き起こすノロウイルス。感染力が強いのが特徴です。園や学校で感染した子どもがお家にウイルスを持ち帰り、あっという間に家族に拡がってしまうことも。
今日は、ノロウイルスで気をつけたいポイントをご紹介します。
「予防に手あらい!かかったら水分補給!拡げないために消毒!」
【症状は?】1~2日で、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛を引き起こします。発熱することはあっても、高熱になることはあまりありません。二度とかかりたくないと思うようなツラい症状ではありますが、通常、1~2日後に自然に回復し後遺症もありません。また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。一方、特に高齢者や子供では、脱水などで入院が必要となることもあります。
【治療は?】症状を和らげる対症療法が中心です。脱水がひどい場合には、点滴などをすることもあります。脱水にならないように、ちびちびと経口補水液などを飲ませてください。
【感染を拡げないために】ノロウイルスは乾燥すると空中に漂い、口に入って感染することがあります。便や嘔吐物を乾燥させないうちに処理することが大切です。
*嘔吐物の処理方法*
用意するもの:塩素系漂白剤・ペーパータオル(要らない布)・手袋・マスク・ビニール袋
1、マスク・手袋をして、嘔吐物を外側から内側に向けてペーパータオル等で静かに拭き取る。使ったペーパータオルは直ぐにビニール袋に入れる
2、窓を開けて換気する
3、ペーパータオルや布に消毒液(下に作り方)を染み込ませ、汚物があった場所とその周囲にしばらく被せておく
4、汚物やペーパータオルなどを入れたビニール袋をしっかり結ぶ
*消毒液の作り方*(注:汚物用です 手洗い等には決して使わないでください)
市販の塩素系漂白剤をペットボトルのキャップ2杯、500mLのペットボトル1本の水に入れる
下のサイトに詳しい情報が載っています。
皆さま、病気に負けず、楽しい年末年始を迎えられますように・・・。
(エコチル京都UC・内科医師/金谷久美子)
2016年12月19日