子どもの成長はうれしいものですが、体重が増えてくると抱き上げたときの腰への負担が次第に大きくなってきます。 そういう母親の腰痛予防に良い方法が、つい最近、アメリカ整形外科学会から発表されましたので紹介します。 ①床から子どもを抱き上げる時は、腰を折らずに膝を曲げて床にしゃがみ、腹筋を緊張させ、脚を伸ばして子どもを胸に引きつけてから持ち上げる。 ②ベビーベッドから子どもを抱き上げる時は、膝を軽く曲げながら子どもを自分の体の近くに引き寄せる。 ③ベビー用のハイチェアへの上げ下ろしの際は、テーブル部分を取り外して行う。 ④子どもを片方の腰の脇に抱えるのは、背中の筋肉に負荷がかかるので避ける。どうしても脇に抱える場合は抱く側を時々変える。 ⑤授乳時の上背部痛を予防するために、自分の体を曲げるのではなく、枕や専用の授乳用枕などで子どもを乳房に近づける。 ⑥子どもを車の座席に乗せる時は、車外に立ったままではなく、片足を車に乗せて行う。4ドア車の方が便利。
(エコチル京都UC・小児科医/呉 東進)