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メルマガ 子育て情報 「ドクターショッピング」

「ドクターショッピング」患者さんが今の治療に満足できずに医療機関を転々とすることをいいます。先日、韓国のMERS(中東呼吸器症候群)の流行は、感染者のドクターショッピングが原因の1つであるという報道がありました。
その報道の中で、ドクターショッピングが韓国特有の習慣のような報道をされていたことが気になりました。僕は小児科のことしかわかりませんが、日本のお母さんも結構ドクターショッピングが好きです。
お子さんの熱が1週間位続いて下がらないと、お母さんは見切られて、よその先生のところへ行ってしまいます。次の先生に診てもらうころにはたいがい熱が下がっているので、「先生を変えてよかった」ということにもなるんです。また、「後医は名医」という言葉もあって、後の先生は病気の経過や前の先生の治療の効果(失敗)がわかるから治療しやすいということもあります。
なかなかよくならない。そう思うときは、まずは今のお医者さんに思いを伝えてください。これまでの経過、今の症状、治療の効果、総合的な判断からきっと次の最善手が生まれます。そんなとき残念ながら真剣に考えてくれない場合は、次の先生をさがしましょう。
「船頭多くして船山に登る」ということわざがあるように、いろいろな医療機関を受診して山ほど薬をもらっても、適切な医療にはなりません。
(エコチル京都UC・学研都市病院小児科医/渡部 基信)