今日はおなかの話の続き、大泉門の話をお送りします。
赤ちゃんの前頭部にある骨の隙間(すきま)を「大泉門」と言いますが、そのすぐ下には脳があるので、大泉門の状態は脳の圧力を間接的に反映して変化します。座位では平たんか少し凹んでいますが、水平に横になっていると平たんか少し凸になっているのが普通です。この変化の源は重力です。つまり、心臓と同じ高さだと心臓と同じ圧がかかります(水平に横になっている時の大泉門)が、心臓よりも高い位置(座位の時の大泉門)では高い分だけ圧が低くなり、心臓よりも低い位置にあると低い分だけ圧が高くなるのです。
5月に配信したメルマガ「水もしたたるいい話」でお話ししたように、人間の体の半分以上は水からできていますので、人の体を仮に水の柱と考えてください。深い水の底では水圧が高くなるのです。地球上、つまり重力がある限り。
もし、宇宙ステーションに赤ちゃんが行ったら、そこでは逆立ちしても大泉門の状態は変わらないだろうと思います。長生きしたら、それを目の当たりにできるような時代になるでしょうか?
(エコチル京都UC/呉 東進)
20141016配信