今回は麻疹(はしか)についての情報をお伝えします。
今年は麻疹に流行のきざしがあり、4月半ばまでの全国の患者数は約270人、都道府県別では、東京、静岡、京都、千葉に多く、2008年以来の発生数と報告されています。
麻疹にかかると1週間くらい高熱が続き、中耳炎や肺炎などの合併症、まれに脳炎などになることもあり、子どもがかかる感染症の中ではかなりしんどい病気です。筆者も、子どもの頃に兄弟がかかって何日も高熱でうなされていたのを今だに覚えているくらいです。
今年の麻疹の特徴は、0歳が約10%、1~9歳が約30%と10歳未満の患者が多い(前回の流行では10~20歳代の患者が多かった)ことと、過半数の患者でワクチン接種歴がない(ここ数年の発生例では、ワクチン接種歴のない患者は約30%以下)ことと言われています。
現在、1歳児を対象とする第1期の麻疹ワクチン接種率は95%以上に達しており、ワクチンを接種すれば、ほとんどが予防可能な「はずれ」の少ないワクチンなので、1歳を過ぎたら早めにワクチンを接種してください。それが、接種した子ども自身の予防だけでなく、流行を拡大させないことにもつながります。
もし、ワクチン未接種で麻疹の患者に接触した場合は、早期なら発症を予防することも可能ですので、小児科医に相談してください。
(エコチル京都UC/呉 東進)
20140425配信