本日の配信は「水のお話」です。
人は低年齢ほど体内の水分量が多く、胎児は体の97%、新生児は80%が水です。年とともに水分量は減少し、高齢者では体の半分くらいまで干乾びてしまいます。
一方で、低年齢ほど体重当たりの体表面積が多いので体から蒸発していく水分が多く、腎臓の機能も未成熟なので、老廃物と一緒に出ていく水分が多くなります。だから、低年齢ほど水分補給が大切になります。暑くなると汗で出ていく水分が多くなるので、“こまめな”水分補給を親子とも心がけてください。
脱水が軽い時は、尿が少なくなるだけであまり症状は出ません。こういう時は通常の食事に加えて、子どもの好きな飲物を少しずつ回数多く飲ませていれば結構です。ひどくなると唇や白目・皮膚の乾燥、目が落ちくぼむ、泣いても涙があまり出ない、お腹や手背の皮をつまんでできるしわが手を離してもすぐに元に戻らないといったサインが出てきます。こういう時は、水だけでなく、“適度な”塩分や糖分を含んだ飲物で水分と塩分を補う必要があります。その方が腸からの水の吸収もよくなるのです。いわゆるスポーツドリンクよりも、もう少し塩分が多く糖分の少ない市販の経口補水液、野菜スープや味噌汁の上澄みなどを“少量頻回”に与えるといいでしょう。
母乳、果汁、番茶は塩分が少ないので、並行して上記のような飲料を飲ませる必要があります。
(エコチル京都UC/呉 東進)
20140526配信