「万一、子どもが病気になったらどうするか?」子育て中の『意外な盲点』です。
病気の予防にはお母さんは熱心ですが、子どもが病気になった時のことはあまり考えたくないせいか、想定外のようです。
「先生、この子は生まれてから3歳になるまで、1度も熱を出したことがないんですけど、どうしてインフルエンザになってしまったんでしょう。」診察中にお母さんに言われました。えっ!?と思わず声が出そうになりました。でもこれがきっと、お母さんの正直な気持ちなんでしょう。その子はある結婚式で花嫁さんにお花を渡す「大役」をこなすはずだったのに。
毎年、毎年、推定患者数一千万人超!これがインフルエンザです。我々も様々な取り組みをしていますが、日本国内のインフルエンザの流行は止められていません。だれでも一生の間に何度かかかる病気です。
他にも子どもの病気はいっぱいあり、ずっと元気のままというのは、なかなか難しい。
そんな時のために地元の夜間救急体制、休日診療所、旅先での救急病院など前もって調べておくべきです。住んでいる所が都会だからと安心していると、深夜は診療所まで車で1時間以上なんてこともしばしばあります。この様な場合、日中に近くの小児科を受診して、夜に備えることも大切でしょう。
転ばぬ先の杖。病気になったときの準備を少し心掛けてみてください。
(エコチル京都UC・学研都市病院小児科医/渡部 基信)
20150216配信