冬が近づくにつれ、小児科の待合室も混雑してきます。多くのクリニックは予約制ですが、どうしても予約時間をオーバーしたり、順番が変わったりすることがあります。「どうして?」というお母さんの疑問にお答えします。
〈その1〉緊急性のあるお子様が来院された時:けいれん、意識消失、呼吸困難など。早く診察して、治療を行う必要のあるお子様は、優先的に診察します。さらに、そのような時は、長時間掛かり切りになってしまうことがあります。
〈その2〉処置の必要なお子様が来院された時:採血、点滴、吸入など。処置の必要な場合、処置後の様子をみたり、検査結果を報告するため、一旦待合で待っていただいた後も、何度か診察室に入っていただくことがあります。「なんで、あの子ばっかり診てもらうん?うちの子はまだなのに…」という視線を感じることがありますが、申し訳ないです。
〈その3〉じっくりお話を聞く必要がある時:不登校、心身症、発達相談などの場合、ご家庭での様子などいろいろなお話をしていただく必要があります。多くの場合、お子様の口は重く、その子のペースが大切なので…。
このようなケースが多いかと思います。クリニックにより事情は違いますし、先生によっても理由は異なりますが。ご理解のほどお願いします。
ハイ、お医者さん側の配慮ももちろん必要ですね。
(同志社大学赤ちゃん学研究センター・小児科医/渡部 基信)
20181203配信