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メルマガ 子育て情報 「風疹が流行しています」

 人の行き来が多い大都市圏での風疹の流行が続いています。今回の流行は、過去に予防接種の機会がなかったり、感染経験がない大人同士(特に30代から50代の男性)での感染例が目立っています。

 風疹ウイルスに感染後、症状が出る人から出ないままの人まで、いろんなパターンがあります。有名な症状は、「①発熱」「②リンパ節の腫脹(耳の後ろや後頭部など首の後ろが特徴的)」「③眼球結膜の充血や皮膚の発疹」です。大人にとっては予後良好な疾患で、対症療法で軽快します。   
 しかし、一番の問題は、妊娠初期~20週頃までの妊婦さんが感染すると、お腹の赤ちゃんに大きな影響があることです。赤ちゃんの目や耳、心臓に影響が及ぶ先天性風疹症候群は、難聴、心疾患、白内障などの障害となり、その後の発達や発育の遅れにつながります。

 アメリカ疾病管理予防センターは、予防接種や過去の感染歴がない妊婦の日本への渡航を控えるようにとの警告を出しています。これから年末年始の行事で、人ごみの多い場所への外出の機会が増えると予想されます。くれぐれも上記の症状のある方との接触を控え、風疹からの緊急避難行動を心がけてください。
 最後に、社会全体で風疹を制圧するにはみんなの協力が必要です。どうか対象年齢の男性には予防接種をお勧めください。ご理解とご協力をお願いします。
(京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻・産婦人医/後藤禎人)

20181217配信