新型コロナウイルス感染症の影響で、サージカルマスクが不足しています。
予防の1つではありますが、マスクの使用法が正しくないと逆に感染源にもなります。
まず、マスクを外すとき。マスクの外側にウイルスが付着していると考えられますから、気を付けないと手や口元が汚染されます。顎の下にマスクをずらして飲食している人がいますが、マスクにウイルスが付着したらかなり危険です。
そもそもサージカルマスクは「使い捨て」で、医療機関では汚れたと思ったら、躊躇なく交換しています。一度使ったマスクをポケットやバッグに入れて再利用すると、マスクについている病原体はあちらこちら付着します。さらに2度目に装着するとき、間違えて裏表を逆に付けたら目も当てられません。
厚労省の広報にもありますように、マスクはくしゃみや咳による飛沫の飛散を防ぐ効果が期待できます。ですから、症状のある方がマスクをつけることは大切です。しかしながら、健常者の方が競ってマスクを買い求めるのは少し違う気がします。
手洗いはこまめにしましょう。無意識に口元を触れる皆さんの手は、常に衛生的ですか?
(同志社大学赤ちゃん学研究センター・小児科医/渡部 基信)
20200226更新