秋も深まり、家族で山や公園に出かけるのもいいですね。
でもなぜかお子さんがどこも異常なさそうなのに手足がいたいと外出を渋ったり、お出かけのあと手足の痛みを訴えたりする、と悩んでおられるご家庭はありませんか。
子どもの手足の痛みは、打撲や捻挫のような怪我、感染症や腫瘍など、様々な外科的・内科的原因で起こります。
最近わかってきた「小児四肢疼痛発作症」は、遺伝子の変化によって手足の痛みを伝える仕組みが活発になってしまうことで起こる病気です。遺伝子が関係するので、ご両親やおじいちゃんおばあちゃんのいずれかが子どものころ同じように痛みがあったという例が多くあります。また、低気圧や寒さ・疲労が発作的な痛みの引き金になることがわかっています。また、病院での採血やレントゲンなどでは異常がなく、「ずる休み」「心の病気」や虐待と間違われて、さらにつらい思いをされることも多いようです。
気になるお子さんの様子がある場合、詳しいことは以下のサイトを参考になさってください。もちろん痛みを訴えるお子さんがすべてこの病気に当てはまるわけではありません。他の病気を見逃さないためにも、症状が強かったり、長引いたりするときは専門家にご相談ください。
参考
小児四肢疼痛発作症サイト(秋田大学)
http://www.med.akita-u.ac.jp/~ielp/index.html
(京都大学大学院医学研究科 健康情報学・研究員/萬代 真理恵)
2021年11月26日更新