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コロナを経て小児科医として思うこと

新型コロナウイルス感染症の流行を経て生活様式が変わりました。その中で新たに注目されてきた病気の1つがゲーム障害です。ゲームに熱中するあまり自分でコントロールできなくなり、学業や仕事、日常生活に支障をきたすようなネットゲーム依存症は国内で100万人以上と推定されています。多感な時期の子ども達がゲームだけに時間を費やすのはもったいなく、外に出ればたくさんの楽しみがあることを体感し世界を広げてほしいと願います。
また、発達途上にある子どものマスク着用についてはいくつかの懸念があり、厚生労働省及び文部科学省は「子どものマスク着用について」のリーフレットを作成していますが、特にこれからの時期は熱中症防止の観点から、必要ない場面ではマスクを外すことを推奨しています。しかし就学児にとってマスクはもはや「顔のパーツ」の一つで、マスクを外すことに不安を感じ、外すべき状況でも外したがらない子も増えていると聞きます。長期間のマスク生活に慣れた結果、マスクがないと安心できない気持ちもわからないではありません。私たち大人は、子ども達が安心して過ごせるよう注意して関わっていきたいですね。
さて、長い間ご愛読いただいたメルマガもこれが最後となりました。ありがとうございました。これからもエコチル調査をよろしくお願いいたします。

 

渡部基信 同志社大学赤ちゃん学研究センター副センター長
国立病院機構 南京都病院小児科医

 

2024年3月22日更新