先日、『前向き子育てプログラム』という海外発祥の子育て支援の講習を受けて、子育てやしつけに関する様々なテクニックについて学んできました。その中で、買い物やレストランでの食事など「子どもの扱いが難しい状況」が起こりやすい場面を想定して、準備をしておくという項目がありました。子どもが騒いだ場合、手っ取り早い解決策は、スマートフォンを見せるという選択肢ではないでしょうか?
総務省の調査によると、6歳時点でスマホを含む情報通信端末に触れている子どもの割合は、2015年では約40%となっています。また、子どもが2歳時点で約半数の親が日常的に子どもにスマホに触れさせているとの調査結果もあります。使わせる理由として、「家事の最中で手が離せない時」や「子どもの機嫌を良くしたい時」など必要に迫られて、という状況に多くの親が該当すると答えています。
しかし、私が現在進めている分析では、スマホなどの情報通信機器を使い始めた年齢が早いほど、小学校高学年や中学生の年齢でのインターネットの使用時間が長い傾向が見られました。スマホなどを全く使わせないという選択肢は、現実的でないと思いますが、今回の講習を受けて、子どもの扱いに困る状況が予測できる場合は、本やおもちゃなどいろいろな選択肢を考えて準備しておくことが大事であると改めて感じました。
(同志社大学赤ちゃん学研究センター・研究員/加藤 承彦)
20181015配信