2011年から開始されたエコチル調査は今年13年目を迎え、今後も長期にわたり継続することになりました。
このエコチル調査、実は「すごい」のです。
まずは何といっても参加人数、10万人規模の出生コホート調査は国内随一!そして全世界的に見ても同規模の子どもの環境疫学研究は極めて少なく、中には計画段階で中止になった国もあります。
また、血液・尿・毛髪・乳歯など生体試料の種類や数の多さは他に類を見ません。参加者の皆さまからのご提供のおかげで化学物質をはじめアレルギーやその他様々な情報を得ることができています。
でも一番すごいのは、これまでの調査継続率の高さです。参加者の皆さまには妊娠中からお子さんが学童児に成長するまで、様々な事情で困難なこともあったかと思いますが、10年を経ても多くの方が調査へご協力くださっています 。特に京都ユニットセンターの質問票の返送率や学童期検査への参加率は他のどのユニットより群を抜いて高く、京都ユニット所属の参加者の皆さまの関心の高さがうかがえます。
参加者の皆さまのご協力のおかげで環境化学物質の妊婦や子どもへの影響について少しずつ明らかとなり、またエコチル調査の成果が医療の現場にも活かされるようになってきました。
参加者の皆さまへの社会貢献に感謝し、年度末ごろに成果をお伝えする機会を予定していますので、是非ご期待ください。
(エコチル京都UC・小児科医/丹羽 房子)
2023年10月27日 更新