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メルマガ 子育て情報「なわとびこわい」

 こんにちは!先日、外来で『縄跳びが怖いんです』という相談を受けました。これだけ聞くと、産婦人科で相談する内容ではないような気がしますが、同じような訴えは実はとても多いのです。咳やくしゃみ、大笑いをした瞬間、子どもや重い荷物を抱え上げた瞬間に、ドキッとした経験はありませんか?

 尿もれとは、“自分の意思とは関係なく、尿がもれ出てしまうこと”です。お腹に力が入った時にチョロッと出てしまう尿もれ(尿失禁)は、「腹圧性尿失禁」と呼ばれます。尿失禁には他に、トイレに間に合わない「切迫性尿失禁」などのタイプがあり、治療法は症状のタイプに応じて検討されます。

 産後の影響としての尿もれの原因は、骨盤の底を形成する骨盤底筋群のゆるみと考えられます。通常、骨盤底筋群は膀胱、子宮、腸などの内臓を支える役割を担っていて、妊娠中は大きくなる子宮を含めすべてを支えてくれています。ですので、どうしても産後にはダメージやゆるみが発生してしまうのです。でも、骨盤底筋群は筋肉の集まりなので、鍛えれば強くすることができるハズです。それが、骨盤底筋体操です。気になる方はぜひ一度調べてみてはいかがでしょう?なお、尿もれ(尿失禁)の訴えは非常に多く、全く恥ずかしくないので、日常生活に支障がある場合は、一人で悩まずに病院でご相談くださいね!

 京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻・産婦人医/後藤禎人

 

20190925配信